私は1998年に一つ目の事業で起業してから20年以上経ちます。その当時から今まで何度かアメリカへの移住や引越しなどの理由で自分のビジネスと並行して会社員に戻ったことも数回あります。
その際に「やっぱり自分は自分でビジネスをするのが向いているんだな・・・」と毎回改めて感じるのですが、それと同時に会社員でいる間にこれをやっておくと起業しても上手くいく・・というポイントをいくつかご紹介したいと思います。
まず一つ目:タイムマネジメントがうまく出来るようになる事
起業をすると沢山の事を同時に自分でしなければいけなくなります。例えば商品開発、販売経路の構築、営業、マーケティング、売り上げ決済の設定、毎月の経理業務・・・などなど、会社であればそれぞれの部門でそれぞれ専門の人が担当してくれている事を起業したら大抵ははじめは自分一人でする事になるかもしれません。
その際に優先順位を立てて、その日にする事、その週にする事、その月にする事・・・などをきちんと予定する事ができるようになる必要があります。また急に起こる緊急事態にも迅速に対応できることが重要です。そういう事は起業してからではなく、会社員でいる間に習慣として身に付けておくと良いと思います。
私は若い頃東京で外資系の会社の人事部で仕事をしていたことがあるのですが、同僚の一人が毎日お弁当を2つ持って出社していました。彼女は営業時間内、朝から午後6時まではそれほど忙しそうではなく、6時になって他の人が帰宅してからも2つ目のお弁当を夕食として食べながら毎晩8時、9時まで残業をしていました。
何故そんな毎日を送っていたかというと、イギリスへの留学費を残業代で稼いでいたのです。別に仕事の量が多すぎて帰れなかった訳ではなく、ダラダラと夜の9時までデスクに座っていたのでした。
最終的には残業時間が多い人たちがいる部署は部長が個別に面談をする・・という事になったのですが、結局その頃には彼女はお金が貯まったので留学する為に退職してしまいました。
もし私がその会社の経営者であったら、タイムマネジメントの正反対をいくような彼女は雇わないと思います。決まった時間、会社にいさえすれば毎月給料をもらえる・・・という受け身の気持ちでは起業はできません。いかに限られた時間内に多くのタスクをこなすか・・という事を常に考えられなければいけません。
ポイント2つ目:常に最大限の力を発揮するよう心がける
多くの人は頑張っても頑張らなくても給料は同じだし・・・と思っているかもしれません。しかし、雇われている立場であっても常に自分の最大限の努力、力を発揮できるよう心がけましょう。
これには理由があります。
営業職の人は常にノルマがあったり、目標売り上げを設定させられているので、他の人と比べられてしまう為、サボる・・という事はなかなかできないかもしれません。
しかし、例えばお金を生まない部門、人事、法務、経理・・などのお仕事であっても、いかに会社にとってお金を節約できて効率よく仕事ができるか、他の社員のサポートができるか・・など考えながら仕事をすることが大事です。
その会社には上司、同僚、取引先の担当者、その他いろいろな人たちが関わって仕事をしています。あなたがどれだけ日々頑張っているか・・という事を見ている人は見ています。
何かのタイミングであなたに有利な話が来ることもあるのです。例えば引き抜き、昇格、事業立ち上げの際のパートナーになる相談、フリーランスとしての仕事依頼・・・などなど、あなたの日々の努力を相手が評価しそういった話が来ることもあるのです。
私自身、この20数年の間にそういう経験を何度もしています。次のステージに移ろうと辞職の話をしたところ、給与が月に10万円上がったこともありますし、起業の経験があるということで新規にハワイに進出する日系企業のオフィスマネージャーにならないか・・というお話をいただいた事もあります。
また今の仕事を続けながら週に10時間という契約でうちの仕事を手伝ってくれないか・・というお話をある社長さんからいただき、そのお仕事で稼いだお金で1年間で300万円を貯めてハワイに移住を果たした・・という経験もあります。
毎日何処で誰とどのようなご縁があるかは分かりませんが、常に最善を尽くすという事を心がけていると自分が思っている以上に道が開ます。
今与えられている会社での仕事は給料をもらいながら勉強させてもらっているという謙虚な姿勢と、それに対してベストを尽くすという態度と、それを将来の自分のビジネスに必ず活かすのだという強いモチベーションを持って毎日仕事をすると良い結果が生まれると思います。
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